仕事のアレンジが終わってパラデータの提出の際、特にベースとかの音色はモノファイルにするか、ステレオファイルにするか迷うことありませんか?
結論は、はっきりとステレオ感がある場合(シンセベースなど)はもちろんステレオで、モノだとはっきりしたものはモノで、はっきりしない場合ステレオで、です。当たり前ですみません。でもイマイチ釈然としないので調べて見ました。
今回エレキベースを例にとって色々データをとってみました。
ステレオトラックとモノトラックの比較条件
KONTAKTはモノでもステレオでもインスツルメントトラックとして立ち上げることができますのでまずはこの2つの音を比べて見ました。
そこで気づいたのですが、
モノとステレオでそれぞれ同じ名前の楽器を立ち上げても、音色が違うものがありました。
ステレオで立ち上げるのとモノでたちあげるので音色が変わるものもあった
例えば
Scarbee Jay-Bass - Both(KONPLETE11)
というサンプルです。ベロシティも音程も一緒ですが明らかに音色が違います。
最初にモノ、そのあとステレオで立ち上げた音。
ただし、同じベースでもScarbee MM- Bassではモノとステレオで音色の違いはわかりませんでした。
オーディオデータのステレオとモノの比較
次に先ほどの
Scarbee Jay-Bass - Both(ステレオトラック)を
1 ステレオでオーディオ化したトラック
2 そのステレオトラックをLRともセンターに定位したもの(事実上モノ)
3 ステレオトラックをモノに分割して、その左チャンネルだけをセンターの定位で鳴らしたもの
以上3つのアナライズ比較です。
RMSは音圧・音量を示す値です。
1 ステレオオーディオトラック(RMS -6.8)

2 ステレオトラックの定位をLRともセンターに (事実上モノ)(RMS -3.8)
センターにしただけでRMS値が3db上がります。
3 モノに分割したトラック左チャンネルをセンター定位 (RMS -8.2)
このベース音色に限るとモノで鳴らしてもステレオで鳴らしても音量感(RMS値)は変わるけど音色・周波数帯域の特徴は変わらないという予想通りの結論です。
したがって音量だけ考慮してエンジニアに渡せばどちらでも問題はないかと思います。
LとRで波形も変わらないように見えました。
モノに聴こえるようで実際はステレオだったりするケースもあるのでその場合はステレオで渡してエンジニアの判断に委ねます。
この話、もう少し次回に続きます。