今日は、あえて自分の得意ジャンルの真反対のジャンルの作曲に挑戦してみるという話。
なぜ真反対なのか?
自分が何が得意かをわからないうちは、いろんなジャンルにトライするものですよね。でも、ある一定のジャンルイメージで自分が評価されたり、また好きなジャンルがあってそれしか作らないタイプの人は、わりと対応できる仕事が狭まってしまうことがあります。それはそれでかっこいいのですが現実的に考えると音楽だけを一生の仕事としたい場合、ハイリスクだと感じます。
そこで真反対のジャンルを一度は攻めてみることをオススメします。
僕はオーガニックな音楽が一番自然に無理なく作れます。アコースティックギターとナチュラルな歌とか、打ち込みにしても生アンサンブル系でしょうか。だからそこから元のアレンジとかオーケストレーションを勉強するのはそれほど抵抗ありませんでした。ただ、ゲーム音楽にしろ、TVのBGMの仕事にしろ、なかなか得意分野の出番が限られました。
そこで一転、あえて反対のハードロックやトランスやEDMにトライしました。
なかなか普段あまり聴かない音楽を、何度も聴いて分析するのはときに苦痛なこともありますが、未開のジャンルの方が発見が多いのは確かです。
モノにならなかったとしてもメリットはある
しばらく研究してみてやっぱりこの方向は無理だと思った時、本当に自分の得意なものが浮き彫りになることもあります。
真反対のジャンルに、うまく適応できたらラッキー、ダメだったとしても自分の得意分野がはっきりして、この方向しかないという覚悟ができます。
僕の場合は、多少苦労しましたがそれこそダンスミュージック系アレンジやヘヴィなロックテイストなものもなんとかそこそこできるようになって、スポーツニュースのBGM・番組ジングル・ゲーム音楽などの仕事に繋がった感じです。
オーガニックな雰囲気の音楽だけだと正直、自分の出番は少なかったと思います。
おわりに
音楽制作においては、ジャンルの違いによって揃える機材が多少違ってくるし、今までの経験則や自分にストックしているイメージや知識が使えません。
そういった意味で確かに新ジャンル開拓にはそれなりにリスクを背負うものです。それでも一生の仕事として捉えた場合、トライしてあまりあるメリットがあると僕には思えます。
ぶっちゃけ振り幅のある2ジャンルくらいはものにしておかないと、いろいろな仕事を受けづらいというのが第一かな(ここにきて身もふたもない)。2ジャンルの持ち駒があればその派生で対応できるケースはグッと増えるので仕事も増えますよ。
*スタジオラグさんで僕の記事を記載していただきました。ありがとうございます!