作曲する上で、客観性は言うまでもなく大事。今回はどうやって客観性を養うかという話です。
結論から言うと、確かな人に曲を聴いてもらって感想をもらったり話し合うことは上達には欠かせないと言うこと。
人に聴いてもらい感想をもらう
僕も何年かプロの作曲家のところに通い、毎週曲を聴いてもらって感想をもらい、直すべきところは直して次週持っていくということを繰り返していました。その先生はとっても有名な方でしたが、理論をそこで教えてくれることはほとんどなく、ひたすら作品の感想とダメ出しの繰り返し。雑談の合間に現場の話や機材、アレンジテクニックの話をしてくれるのでした。
生徒がその頃僕の他に2人いたので毎週3人分の意見を聞けたので相当密度の濃い時間でした。
時代感覚(嗅覚)
そこで学んだことの大切な一つは、自分の作る曲と時代感覚のズレを修正すること。いくら自分で気に入っていても世の中に呼ばれてなければダメ。古いと感じられたらダメ(古く聴かせたいという意図があれば別だけどその場合もアップデートされた古さじゃないとだめ・・音色やミックス)。
デモの作り方について
メロディを聴かせる目的のデモでもアレンジに手を抜かない(凝ったアレンジにするという意味ではなくメロディが引き立って楽曲の方向性が想像できるヘッドアレンジをする)。最近のコンペではアレンジもパッケージ商品さながらの完成度を求められているようですが、音色やミックスが古くなくて、方向性が定まっていれば時間をかけたアレンンジじゃなくても十分勝負できると思います。
あとは、全体的にメロディが地味になってしまったら、構成の妙で特徴を作る・・など。
これらは指摘されたと言うより毎回聴いてもらったとき、良い反応がもらえるよう自分で考えるようになったことかな。
試行錯誤も他のプロの人の視点が入らないとただの堂々巡りになってしまいますから気をつけないといけません。
こんなふうに、毎週毎週聴いてもらっているうちに自分でも気づくことがなんと多かったことか、と今思います。
おわりに
音楽理論は、だいたいどこで習っても一緒だし自分で本で勉強できるんですよね。
でも時代感覚(時代嗅覚)とか、現場のプロでしかわからないようなものはとっても流動的なので本やDVDでは学べません。
なので、作曲のプロを目指している方は定期的に信頼のおける人にデモを聴いてもらい、感想をもらったり話し合うと言う作業を繰り返すことを強くお勧めします。
*「サクっと作るBGM」という動画シリーズを公開してますのでぜひご覧ください。