作家事務所って何? 給料もらえるの?
今日は、プロの作曲家になるためにまず、アプローチするであろう作家事務所について、あくまで僕の経験と見聞をもとに書きます。
作家事務所って何?どんなところ?
ざっくり言うと、数名の作曲家を集めて、または所属させクライアントの発注に応えて曲を納品する会社、集団。
大手レコード会社の出版社も同じ役目を果たしている事が多いです。
所属するとどうなるの?何をしてくれるの?
現在では多くの作家は所属というより、”コンペ情報をもらう”という関わり方だと思います。
基本的に給料は出ませんし、すぐにギャラの出る仕事も期待できません。昔はアドバンスと言って印税が発生する前に”前借り”的な意味でお金を受け取ることもあったようですが今は僕の周りでは聞いたことないですね。
では何をしてくれるの?といえば、事務所に関わってすぐくらいは、先ほど言ったようにメールでコンペ情報を流してくれる、くらいでしょうか。作曲家もアレンジャーも変わらないと思います。
何度かコンペを通って、信頼を得てからは指名や能力に応じて制作の仕事を回してくれるようになります。事務所の力によって仕事のボリュームもギャラも様々です。
これは主にJPOPメジャーコンペを主戦場としている事務所の話ですが。ゲーム音楽や劇伴専門に行なっている事務所はまた違うのかもしれません(詳しくわからないので書けません)。
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たまに聞く”事務所への不満”「事務所は何もしてくれない」
売れる作家、質のいい作家を前面に売り出すのは事務所にとって当たり前。八百屋だって旬の美味しい野菜をお客に勧めるでしょう?
事務所は何もしてくれない・・というのは厳しい言い方になりますが、事務所にとってその作家に何か働きかけるメリットがないからということになります。
ただし、続けて大きなコンペに通ったり、大きな仕事が指名で入ったりすると、急に事務所の人が優しくなったりするので面白いです(笑)食事会に誘われる回数が増えたり。この間、作家さんが集まる飲み会でその話になったらやっぱり”あるある”だったみたいです。
ただしクライアントと揉めそうになった時、トラぶりそうになった時、作家のせいにしたり守る姿勢が全然感じられない事務所は個人的にはダメ事務所だと思います。
おわりに
事務所に所属または、オーディションに合格できたとしても多くは基本的に給料なんて出ないし個人商店です。相当仕事のボリュームが期待できない限り僕は専属は勧めないし、リスクを分散させるためにいろんなチャンネルを持っておいた方が良いです。その代わり自由にあちこちと取引できるのがフリー作曲家の魅力でもあります。
(ただしコンペ案件が、取引のある2つの事務所から同時に被って来た時、両方に出しては絶対ダメ)あとあと揉めないように、フリーで仕事は受けてますという立場を最初にはっきり示しておくことも忘れずに。売れてくると、他には出さないでくれ!と行ってくるところもあるのでその辺はコンセンサスを得ておきたいところです。
*「サクっと作るBGM」という動画シリーズを公開してますのでぜひご覧ください。
*オーディオストックに投稿している曲です。
よろしければお聴きください♪