今日は、いっぱつかましておくとグッとオシャレになり、出来るなコイツ!と思わせるコードについてです。ちょっとひと昔前の印象がありますが、僕はスイングアウトシスターというイギリスのアーティストが大好きで、よくコードを研究してました。
ちょこっと入る絶妙なコードが大好物なんです。
少し例をあげます。
サビ前のグッと来るコード
「あなたにいてほしい」 スイングアウトシスター
サビの前に一瞬入る Ab aug (サビの後半に入る前にも一瞬登場します)
コードの度数でいうと
bⅤ aug(#Ⅳ aug)
このコードの少し不安定な感じが、サビの爆発力を高めています。
話は逸れますが、アレンジでいうとサビのカウンターで入る柔らかなブラスの音色とフレーズがが最高に好きです。
同じように、
スイングアウトシスターの「Breakout」 のサビ前
A#m-5 が一瞬入って サビ頭 AM7 の流れ
#Ⅳm7 Ⅳ M7
も同じ効果ですね。めちゃめちゃ好きです、この感じ。
なんか心をくすぐられるのでは僕は勝手に「くすぐりコード」と名付けてます。
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JPOPに中にこそある「くすぐりコード」
日本の曲で探してみますと、
SMAPの「らいおんハート」 の Aメロ部分でこんなコードが出てきます。
歌が入って8小節目の終わりの部分で
Daug/G# (Ⅰaug / #Ⅳ)
Aメロの4小節ブロックのリピートの間に入るコードが、曲のキャラクターになってます。浮遊感がたまりません。一瞬だけバランスをちょこっと崩す感じというか。
またこの曲のサビは4小節ブロックの音形を3回繰り返してるパターンですが、
1小節目 5小節目の頭がⅣのコードで入るのに対し9小節目は#Ⅳm7b5で入るんですよね。この変化球が絶妙に切なさとかはかなさや哀愁を醸し出してます。
日本のポップスによくある手法ですが僕も好きでよく使います。
ちなみにこの
#Ⅳm7b5 Ⅴ / Ⅳ Ⅲm7 Ⅵm7
のようなコードの行き方が大好きです。やりすぎて最近は使わなくなりましたが(笑)
サビに入る前って5度のコード(ドミナント)がめちゃめちゃ多いですよね。サビ前に盛り上げやすいし繋げやすいし。でも作ってて、同じパターンに飽き飽きした時は、こんな「くすぐりのコード」を入れてみると曲が立体的になったり奥行きが出てブラッシュアップされた感が出ます。
おわりに
派手じゃないけどくすぐられるコード進行ってあるんですよね。
作家によって好きなコード展開は当然違っていてそれが個性になるんだと思います。これからもグッとくるコード探しの旅は続きます。