今回は、たま〜にブログで取り上げますがお金の話です。
できるだけ余計なお金の不安を無くしてフリーの作曲家が音楽そのものに安定した心で取り組むにはどうすれば良いでしょう?
それは現状把握と対策イメージをはっきりさせることです。
”考え方”から”対策”まで追って、僕の考えを紹介します。
収入は月収ではなく年収で考える
作曲家に関わらずフリーの人は”月収で考えてはいけない”というのが僕の持論です。
もともとサラリーマンだったため、最初はどうしても月収で考える癖が抜けませんでした。
しかし、フリーで活動していると、終わった仕事のギャラが振り込まれるのは早くて翌々月末だったりするし、印税だったら一年近く後だったりします。
それに、仕事がない時期なんてざらにあるので、そのあいだ不安とも戦わなくてはいけません。
あくまで年単位か半年単位くらいで大きく考えないと精神的にもきついでしょう。
冷静に収入の現状を把握する
過去の収入パターンを1年単位で、どのくらい、どこから収入があるのかを洗い出して、それが継続的収入(読める収入)か、一時的(ランダム)なものなのかを分けて把握します。
この時点で、できるだけ厳しく見積もりますり。来年度もそのペースでいけるのかなどを冷静に判断します。
ランダムな制作仕事はプラスアルファと考えて見積もっておく
ランダムに発注がある制作仕事は、なかなか金額も頻度も読みにくいので大体の数字をだし、プラスアルファとして考えておくのです。
ただしアレンジャー色が強い人で専属でやってるアーティストがいる場合や、シリーズ化しているような制作はこれが ”読める収入枠”の方に入ります。
自分の生活の支出額を把握する
これは月別でもいいし、ざっくり年いくらでも構いませんがリアルな数字を出します。ちゃんと交際費や機材費用、税金などをいれた自分の普段の生活の過不足ない数字でないと意味ありません。
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支出額と収入予測金額の差額を把握して対策を立てる
そのまんま、リアルな支出と、根拠に基づいた収入予測(読める収入とランダムな収入予測の合計)の差額を出して、その後の対策を立てていきます。読める収入枠の割合を少しでも増やすことが不安解消に役立ちます。
いくら不足しているのかかがわかれば、どんな仕事をどのくらい増やせばいいのかが把握できます。イメージが湧きやすいようにこの時点では月別に割って数字を出すのも良いでしょう。
年収の1/3は読める収入源を作る
これはその人の仕事のスタイルによって内容は様々だと思いますが、僕の場合には、年4回のJASRACや音楽出版社の著作権収入、フリー音源サイトの売り上げ、などが該当します。要するに権利収入がメインです。その人によってあまりブレがない収入枠のことです。
全部の見込み収入が読める人なんてそうはいないと思うのですが、できれば1/3は読める収入枠を作るようにします。半分くらい読めれば相当成功してると言えます。
1/3数字が読めていれば、どんなに暇な時でもこれだけは入ってくるな、という安心感に繋がります。
その結果、慌てることもないし挑戦する仕事にも腰を据えて取り組めます。この安心感はとっても大事で、これがないと、ただ食べていくだけ、こなすだけでいっぱいいっぱいになってしまい、それこそ感性も鈍ってしまいがちです。
ここまでやった時点で、かなり不安は解消され、無駄で堂々巡りな不安地獄から抜け出せていることに気づくはずです。現状把握ができて対策がイメージできるだけでかなり不安は減りますから。
おわりに
今回は作曲家というより、フリーの生き抜き方みたいな内容になってしまいましたがいかがでしたでしょうか。バリバリ儲かっている方は別として、多数派の、自分も含めた不安定な人生を送っているフリー作曲家の人たちの立場で考えてみました。余計な不安はできるだけ取り除いて、良い曲を作ることに集中したいものですよね。