今日は、音楽を作るときに自分だけで完結するのでなく人に演奏を手伝ってもらうとこんな素晴らしい良いことがあるよという話です。ここで大事なのは、お友達だからタダでやってもらうのではなく、ちゃんと発注してギャラを払うということです。
あんまりアマチュアの方でギャラを払って人に録音を頼む人はいないかも知れませんが、プロを目指すのなら進んでやった方が良いと僕は考えます。
一番最近の作曲家として多いケースは、コンペに出す楽曲の仮歌かも知れませんね。
僕の場合は、リリース予定作品の演奏をお願いすることが多いです。
もちろん頼む相手はプロでなくても構いません。
それではどんな良いことがあるのでしょう?
自分の想像を超えた仕上がりになる
自分のリリース作品に、ミュージシャンやアレンジャーの外の風を入れることによって、想像を超える仕上がりになることが多くあります。他人の経験やイメージを取り入れるわけですから想像の枠をはみ出すのは当たり前かもしれませんが、やっぱり感動します。 まれに想像をはるかに下回ることもありますが・・そんな時は次の項目で挙げる「ディレクションの勉強」だと思ってなんとかやり通します。
ディレクションの勉強になる
ギャラが発生することでお互い責任感も生まれ、発注側は要望も伝えやすくなります。そこで、プレイヤーには気持ちよく演奏してもらうよう言い回しに気をつけながら、自分の表現したいことを伝えていくという作業をするわけですがこれが最初はなかなか僕の場合うまくいかなかった。
でも何回も経験を重ねていくうちになんとなくスムーズにディレクションできるようになりました。制作者にとってこれは必須のスキルだなと思いますし、やっといて良かったと思います。
後、ギャラを支払うというリスクには早くから慣れた方が、今後の音楽家人生において絶対メリットがあると思いますよ。
発注側の 立場になることで気持ちがわかる
そして、僕の考える一番の効能は、発注側の気持ちがわかるということです。
ギャラの交渉から、要望の伝え方、スケジュール管理、クオリティ管理までわりと神経を使うことが多いのがわかると思います。
自分も発注側の立場を経験することによって、今度仕事を受ける側の時、姿勢が変わってくるのです。もうちょっと”忖度”して欲しかったなぁ・・とか。忙しくてちょっと仕事が荒いな・・とか、こんな素晴らしい仕事をしてくれるのなら次回も絶対頼もう!とか色々思うところが出てくるので、受け手としての仕事に対する考え方にも変化が出てくるでしょう。
おわりに
僕も普段色々人にお願いすることがあるのですが、最初は戸惑うこともありました。
でも自分だけの力なんてたかが知れてると気づき、演奏に限らず、デザインや映像関連など今はガンガンお願いできるところはお願いするようにしています。