今日は、あえてコードを進行させないで聴かせる・・ということをテーマに、コードが動かない曲を紹介させていただきます。クラブ系やミニマムミュージックなどは比較的ワンコードは新鮮でもなく結構ありそうなので、歌ものでポップスを意識したものに限定します。ポップスでやることに意味があるからです。そこにはリズムや、歌い回し、コラースなどあらゆる工夫が施されていて、極上の曲に仕上がっています。
Beatles 「Tomorrow never knows」
ワンコードで有名。Cのワンコードで最後まで通すという随分と気合が入った曲。(厳密にいうとベースがずっとCで、上にBbがかぶさるような分数コードぽい箇所はあります)。バックトラックはかなり前衛的な印象ありますが(60’でこれをやるという凄み)歌のメロはポップスですね。ちゃんと僕にはポップスに聞こえます。肝心なのは歌メロでしっかりポップスを感じさせているところです。
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prince 「 kiss 」
この曲は全体的にワンコードではなくスリーコードですが、 歌い出しから8小節もAで引っ張っています。
リズムアレンジとボーカルのエキセントリックなニュアンスで飽きさせないどころか終始アドレナリンを誘発するセクションになっています。シンプルなアレンジと、音の隙間が素晴らしいですね。かくありたい・・・。
James Brown 「Sex machine 」
ポップスではないかもしれませんが、誰もが知っている有名曲ということで。ゲロンパですね。こういったファンクはワンコード一発がはまりやすいと言えるでしょう。グルーブだけでこれだけ知れ渡るという。先に紹介したprinceの「kiss」もこの曲がなかったら、生まれてこなかったんじゃないかなと思います。
フィンガー5 「恋のダイヤル6700」
ちょっと流れを変えて。イントロの「リンリンリリン・・・」のところはAでずっと引っ張っています。コーラスの重ね方でキャッチーさを爆発させている好例。
この曲も「kiss」もブルース進行が土台になっていますが、ブルースはワンコードと相性が良いのでしょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか? 1曲丸ごとは難しくても工夫すれば8小節くらいワンコードで通すことは可能なはずです。コードを進行させない代わりに別のところにフォーカスを持ってくると、ありきたりでない何か新しいことを発見できるはず。ぜひ挑戦してみましょう。
*「サクっと作るBGM」という動画シリーズを公開してますのでぜひご覧ください。