今日はいかに短時間にクオリティの高い曲を作るにはどんな努力をしたらいいのか?という話です。
楽曲パターン分析 できるだけ多くの構成パターンを脳内に溜め込む
1曲1曲作るたびにゼロからアイデアを考えていたのでは、時間もかかるし精神は疲弊するし、その割にクオリティをキープするのは難しいと言えるでしょう。
まずはできるだけ多くの曲パターンをつかむことが大切です。
JPOPなら大まかに構成をつかみます。
例えばセクションパターン
(後ほど紹介する「ヒアリング・チェンジ」という本ではロードマップと呼んでいます)
AA'BC
ABC
AA’BA
ABAB
などなどざっくりとパターンを掴みます。ノートに記して次の項で細かく分析する内容を書き込んでいくといいでしょう。
さらにパターンを細分化する
次に、
・曲がどんなキー設定になっているのか。
・何小節が1セクションに割り当てられているか。
・転調は有りか無しか。転調するならば何度上か下か。
・セクションごとのリズムパターン。
ABCそれぞれどんなリズムパターンで曲が構成されているか、できるだけ細かく(例えばハイハットパターンまで)分析します。
以上の項目を膨大な既存曲をもとに分析します。
転調で言えば、
AB でマイナーキー、サビのCでメジャーキーに転調(または同じマイナーで短3度上に転調)
Bで転調し、CでまたAと同じキーに戻るパターン、など。
サビで短3度上または長2度上に転調するパターンはわりと多いです。以外とパターン数はそう多くはないのです。
ここまで出来たら、さらに踏み込んでセクションごとのメロディの動き方や譜割パターンを分析します。またはアレンジの具合、音の編成の厚さなども分類分けできるところまで行ったらなかなかです。だいたいサビがいちばん厚くなるように作られていますがBでの落とし方や盛り上げ方はいろいろで面白いです。
この分類分けを実際の曲に照らし合わせて覚えると、覚えやすいしイメージがわきます。
邦楽洋楽問わず、あやゆるサンプル曲を膨大に脳内にストックするようにします。
最初は大変かもしれませんが、ある程度力がつくまでこの分析を繰り返し脳内にストックすれば、間違いなく作曲スピードも上がるしクオリティもキープできます。
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参考になる解説書
ATN出版の「ヒアリング・チェンジ コード進行の解釈と発展の徹底研究」
です。
あらゆる曲のパターンの分析方法が、膨大な実際の曲リストとともに解説されています。
この本の着目点の一つに”グルー”と”フック”という2種類のコード進行の考え方があります。
”グルー”は普通のコード進行、当たり障りないとも言えます。
”フック”は曲の中に2.3か所だけある、ハッとする進行・期待を裏切るような進行。
この2パターンが曲中でどんな風に生かされているのか、という視点がなかなか勉強になります。
興味がある方は是非読んでみてください。
プレイヤーで、アドリブなどの演奏、曲の把握を簡単に早くできるようにしたいという方にもオススメです。
おわりに
既存のパターンばかり覚えても新しいものは作れないんじゃないかと心配する人もいるかもしれません。
しかし、嫌という程、既存曲を分析し倒してこそ、何が新しく聴こえるのかが理解出来るようになるのです。
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